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2011年9月27日

【新興国に翔ける】韓国企業から学ぶマインド

http://www.sankeibiz.jp/macro/news/110927/mcb1109270503012-n1.htm

 新興国市場において韓国企業の躍進が続いていることは周知の事実である。その中心となるプレーヤーは、サムスンやLG、現代といった韓国を代表する巨大グループ企業だ。いったいなぜ、韓国企業がここまで新興国で成功を収めているのか。

 “韓国企業に学べ”。こんなことを言うと、多くの日本企業から反感を買うのではなかろうか。特に製造業であれば、常に格が下であったはずの韓国企業に学ぶものなどないと思っている人は少なくない。しかし、技術や品質だけでは通用しない新興国市場においては、昨今の韓国企業の活躍が事実である以上、韓国企業から多くを学べるはずだ。昨今、中国インド東南アジアブラジルなどの空港には、待合ロビーに広告を兼ねたLG社製の薄型テレビが置かれ、空港内の主要な広告スペースはサムスンとLGに独占されている。空港からダウンタウン(都心)へ向かう高速道路脇の大型広告看板も、その多くがサムスンやLG、現代という韓国企業の広告であることなどはもはや珍しくない。

 その昔、日本企業が世界を席巻し、「Japan as No.1」とまで言われた黄金時代からは想像ができないくらいに様変わりしてしまった。

 確かに韓国企業のグローバル化への対応力には目を見張るものがある。サムスン電子の地域専門家制度(従業員を業務から完全に分離させ海外へ派遣し、その国の文化やライフスタイルなどを学ばせる制度)や、新入社員の高い語学力などは有名な話である。そもそも、韓国の人口は4800万人程度で内需だけでは不十分という危機感を抱き、中小企業であっても積極的に外需獲得に意欲を見せる企業が多い。それらの企業は先を走る日本企業を徹底的にマークして技術を学んだ。そして、マーケティングや企業経営に関しては欧米から学ぶ姿勢が強く、徹底して現地と向き合っている。

 一方、日本企業は内需に対する危機感が薄い。しかし、その他の制度や現地化の程度で見れば、決して最近の日本企業も負けてはいない。では、なにが違うのだろうか。

 それは、企業経営のテクニカルな面ではなく、もっと根底にある、企業で働く個々のビジネスマンのマインドの違いだと私は思う。何一つ不自由なく、世界最高の安心と安全に包まれた日本の感覚で、新興国でビジネスをしても成功はしない。今、ビジネスの最前線で働く多くの日本人は、この豊かな環境に長く漬かりすぎてきたように思う。「Japan as No.1」と言わせた先陣世代は、今の韓国企業と同じく反骨精神で時代を勝ち抜いてきた。企業規模や技術、品質で韓国企業に劣らないとするのであれば、あとはその組織で働く個々のビジネスマンのマインドである。新興国で再び韓国企業のはるか先へ行くために、今、そのマインドを韓国企業から学ぶ必要があると強く感じる。

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【会社概要】ストラテジテック・デシジョン・イニシアティブ(SDI)

中国インド東南アジアを中心とした新興国市場のリサーチとマーケティングに特化している。

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