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2010年7月20日

【新興国に翔ける】綿密な市場調査怠るな

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http://www.sankeibiz.jp/econome/news/100720/ecc1007200501004-n1.htm

 中国など新興国への進出で重要性を増しているのが、綿密な現地市場調査だ。ストラテジック・デシジョン・イニシアティブ(SDI)の顧客企業の調査予算は、前年比で約3.4倍にも膨らんでいる。予算は確実に国内から海外へ移行している。

 ただ、いまだに中途半端な市場調査のままで新興国への進出を目指すパターンも見られる。特に非製造業にはその傾向が強い。

 また、これから期待が高まるサービス産業は要注意だ。上場企業であっても、社内の若手数人の中国準備室が作成したお粗末なリポートと、数回の視察に行った社長や役員の直感だけで、社運をかけた海外進出を決めている場合もあるという。

 「今の時代、中国へ進出しないことこそがリスクだ。とにかく出る」と意気込む経営トップが少なくない。IR(投資家向け広報活動)の上でも外需獲得は重要なキーワードだ。

 しかし、新興国市場はそんなに甘くない。特に中国は、世界中の企業が狙っている。中国へ「進出しないこと」はリスクではなく、とにかく出てしまうことこそがリスクなのだ。調査予算は、数百万円だが、1度進出すれば、すぐに投資額が数億円にかさんでしまう。

 「なんとかなるでしょう」的な発言も実際に多い。私は必ず「なんとかなりませんよ」と答える。ムッとされるが、どの業界においても、日本企業が中国で胸を張れるシェアを獲得できているケースは少ない。

 次に怖いのは「Made in Japan」は売れるという思い込みだ。アドバンテージ(優位性)は存在するが、必ずしもそれだけでは売れない。このアドバンテージが使えるのは、業界、業種などによって異なる。その見極めが重要だ。

 「日本と同じビジネスモデルの輸出」にも気を付ける必要がある。非製造業の場合、多くはビジネスモデルを大きく変える必要が出てくる。「変える必要があるのか否か。変えるとすればどこをどう変えるのか」。綿密な調査が必要だ。

 そして最後は、人脈への過度な期待だ。日中間のビジネスで本物の人脈を持っている人物など、ほんのひと握りである。また、人脈とは、戦略があって初めてその効果を発揮する。戦略なくして人脈の効果は得られない。

 結論として言えることは、間違った思い込みは、事前の市場調査で解決できるということだ。市場が分かれば戦略が立つ。戦略が立てば人脈が生きる。新興国市場獲得のスタートラインは、綿密な市場調査にほかならない。

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【会社概要】ストラテジテック・デシジョン・イニシアティブ(SDI)

 中国インド東南アジアを中心とした新興国市場のリサーチとマーケティングに特化している。

?? ホームページはhttp://www.sdigrp.com/