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2011年6月14日

【新興国に翔ける】経済成長6%超 ASEAN6に照準

http://www.sankeibiz.jp/macro/news/110614/mcb1106140502006-n1.htm

東南アジアを市場と捉えると、どの国を重要視すればよいのかと頭を悩ます企業は少なくない。

 東南アジアには、インドネシア、カンボジア、シンガポール、タイ、フィリピン、東ティモール、ブルネイ、ベトナム、マレーシア、ミャンマー、ラオスの11カ国が存在する。しかし、市場としては、インドネシア、シンガポール、タイ、フィリピン、ベトナム、マレーシアの東南アジア諸国連合で経済規模の大きい6カ国のASEAN6だけを見ればよい。いずれも6%以上の経済成長を誇る国々である。

 各国の国内総生産(GDP)の伸び率は、シンガポールの14.7%を筆頭に、タイが7.6%、フィリピンが7.3%、マレーシアが7.2%、ベトナムが6.8%、インドネシアが6%だ。

 1人当たりGDPに関しても、シンガポールは4万3000ドル(約340万円)を超え、数年前に日本を抜いている。人口が2億4500万人を超えるインドネシアでも3000ドルを超え、タイで5000ドル弱、マレーシアは8500ドル弱にも成長している。

 残る5カ国は市場としてはあまりにも小さ過ぎる上に、カントリーリスクを考えると日本企業にとってはマーケットとならない。まだまだ政府開発援助(ODA)の市場だ。確かに、BOP(Base of the Pyramid=世界の所得別人口構成の中で最も収入の低い所得層)ビジネスの市場との見方もあるが、人口があまりにも少な過ぎる。そもそも、中間層ビジネス以上の長期的な投資が必要となるBOPビジネスは日本企業向きではない。

 ASEAN6をさらに注意深く見ていくと、まずは人口が目に留まる。世界で4番目に多いインドネシアのほか、フィリピンも1億人を超えている。ベトナムは9000万人を上回る。マレーシアとタイも、それぞれ4292万人、6961万人で、韓国と同等かそれ以上だ。

 さらに魅力的なのは、ASEAN6のうち、シンガポール以外の国は平均年齢が35歳以下と若いことだ。インドネシアで28.2歳、フィリピンが22.9歳、ベトナムは27.8歳、マレーシアが26.8歳、そしてタイが34.2歳だ。日本の44.8歳と比較すると若さが際立つ。そして、日本のような少子高齢化とは縁遠い国々で、出生率と人口増加率も高い。人口増加率は、日本のマイナス0.278%に対し、インドネシアが1.069%、フィリピンが1.903%、ベトナムが1.077%、マレーシアが1.576%だ。2050年には、日本が人口1億人を下回るのに対して、インドネシアは3億1300万人。フィリピンは1億4800万人、ベトナムも1億800万人の人口を持つ国になると予測されている。

 50年のGDP予測では、日本が約6兆6000億ドルであるのに対しインドネシアは7兆100億ドルを超え、フィリピンが3兆100億ドル、ベトナムも3兆6000億ドルを超える。1人当たりGDPも2万?3万ドルの水準に達すると予測されている。東南アジアから日本を超える国が出るのだ。

 欧米日による経済支配が終わりを遂げようとしている時代に、東南アジアとどう向き合うか、そろそろ真剣に考えるときがきている。

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【会社概要】ストラテジテック・デシジョン・イニシアティブ(SDI)

中国インド東南アジアを中心とした新興国市場のリサーチとマーケティングに特化している。

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