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2011年3月1日

【新興国に翔ける】時が熟した中国コーヒー市場

http://www.sankeibiz.jp/macro/news/110301/mcb1103010502004-n1.htm

 全日本コーヒー協会によると、日本の1人当たりコーヒー消費量は年間に331杯でアジアで断トツだ。

 一方、中国のコーヒー消費量は、都市部の人々で年間に数杯。北京や上海の大都市でも20杯程度という。現在の日本と中国では消費量に格段の差がある。コーヒーショップの市場は確実に日本の方が大きい。

 しかし、コーヒー消費量だけで中国の市場を単純に判断してはいけない。

 国際コーヒー機関(ICO)によると、コーヒー消費成長率の世界平均は2%にもかかわらず、中国はここ数年で15%程度の驚異的な伸びを見せている。中国はもともと、お茶文化の国だ。紅茶文化の英国も、お茶文化の日本も経済の成長とともに人々のライフスタイルが変わり、お茶からコーヒーへとマーケットが移行し、コーヒー市場が拡大した。中国でも同じことが起きている。このまま成長が進むと、中国は間違いなくコーヒーの一大マーケットとなるだろう。

 また、中国はそもそも人口が多く貧富の差が激しい。1人当たりの年間消費量が日本と比較してまだまだ少ないから市場が形成されていないと判断するのは間違いだ。

 中国では多くの分野で平均値が意味を成さない場合がある。コーヒー消費に関しては、確実にターゲットを限定すべきである。

 中国の主要コーヒーショップは、スターバックス(米国)、コスタ・コーヒー(英国)、ブレンズコーヒー(カナダ)のほかに、中国・台湾系がみられる。欧米系を中心にいわゆるシアトル系といわれるスタイルと、中国・台湾系を中心に中華系スタイルの2つに大きく分類できる。

 スターバックスは、1999年に北京で中国大陸1号店をオープンさせた。現在、香港と台湾を含め500店舗以上を展開している。

 コーヒー1杯当たりの価格は、10元(約125円)前後の安価な店も出てきたが、基本的には25元程度と中国人の平均的な収入レベルを考えれば決して安くない。

 シアトル系の客層は、20?40代のエリートビジネスマンタイプが多い。コーヒーを飲みながら読書や多機能携帯端末「iPad(アイパッド)」やパソコンを操作したりしている客を多く見る。一方で、中華系スタイルは、豪華なイメージの店が多い。ファミリーレストラン並みの食事メニューが用意され、マージャン卓付きの個室もあったりする。地域差はあるが、客層はシアトル系と比較して年齢層がやや高めだ。

 中国では、コーヒーショップがまだ特別な場所として利用されている。しかし、あと10年の間に、中国人にとってのコーヒーはより身近なものになるだろう。スターバックスは今の出店規模まで12年をかけたが、今後ははるかに早いスピードで進化するだろう。

 コーヒーショップでも今後の市場拡大に期待が持てない日本。中国に出る時は熟したと感じる。

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【会社概要】ストラテジテック・デシジョン・イニシアティブ(SDI)

中国インド東南アジアを中心とした新興国市場のリサーチとマーケティングに特化している。

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