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2010年12月14日

【新興国に翔ける】外資解禁 中国EC市場に商機

http://www.sankeibiz.jp/macro/news/101214/mcb1012140502011-n1.htm

 2010年8月に中国商務部が通達した外資企業の電子商取引(EC)市場参入の解禁は、大きなビジネスチャンスを生み出した。日系各社の動きも積極的で、SDIの顧客では、日系大手を中心に中国のEC関連調査が前年比の3倍以上に膨らんでいる。

 中国のインターネット人口は現在、4億人を超え、世界第1位である。インターネットショッピングの利用者も1億1000万人と日本の総人口に等しい。インターネットを通じた買い物の総額も3兆円を上回り、13年には13兆円を超えると予測されている。

 従来、中国におけるECは中国資本のみに許されていた。ECサイト運営に必要な営利性のICP(インターネット・コンテンツ・プロバイダー)の許認可は、中国資本企業にのみ開放されていたからだ。従って、外資系企業は中国企業との提携や合弁を経て初めて、EC市場に参入できた。

 しかし、法改正により、中国に既に進出している製造業および流通業に限り、外資系企業にも解禁となった。日系企業の中には、日本国内では無店舗販売をしていたにもかかわらず、中国では店舗販売を余儀なくされていた企業も少なくない。このため、法改正は日本企業にとっては朗報だ。

 しかし、喜んでばかりもいられない。外資解禁となった今後はより多くの外資系企業が中国EC市場に参入することになる。中国内資企業も今まで以上に防衛戦に力を入れるだろう。ECサイトの開設はできても、中国の消費者に受け入れられるかは各社の努力次第である。中国のEC運営には日本と異なる点が多く存在する。例えば、消費者は「購入」ボタンをクリックするまでに、何度もチャットや電話で問い合わせをしてくる特性がある。中国でのEC事業では大規模なコールセンターが必須だ。また、商品購入の意思決定に大きく影響を及ぼすのが口コミだ。いかにしてよい評判の口コミを広げるかも重要なカギとなる。

 さらに、店舗で実際の商品を確認してからネットで商品を買うことを重要視する消費者も少なくない。ブランド力がない場合、ECで購入してもらうためには実際に店舗で売られているか否かが非常に重要となる。

 また、日本企業の商品は品質面では高い評価を得ているが、価格面で中国人消費者の感覚からあまりにも乖離(かいり)して購入に至らないケースも少なくない。品質は一定レベルにとどめ、コストで優位性を発揮しなければならない商品群もある。そして、必ずといってよいほど付きまとう模造品対策も軽視できない。中国のEC市場は第2ステージに突入した。今後、成長の一途をたどり、各社の競争もさらに激化するだろう。勝ち残るために必要なのは、中国独特のECユーザーの特性や商習慣、そして商品の需要を理解したECサイトの運営にほかならない。

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【会社概要】ストラテジテック・デシジョン・イニシアティブ(SDI)

 中国インド東南アジアを中心とした新興国市場のリサーチとマーケティングに特化している。

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