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2012年2月14日

【新興国に翔ける】ベトナム鉄鋼業界の今後

http://www.sankeibiz.jp/macro/news/120214/mcb1202140501004-n1.htm

 ベトナムの鉄鋼生産能力はここ数年で急成長を遂げている。2005年の約300万トンから08年には800万トンを超えた。従来は国営企業が市場を支配してきたが、ここ数年は新たな非公開企業や外資系企業が参入してきている。政府は07年から25年の鉄鋼産業発展計画で、25年までに100億?120億米ドル(約7764億?9317億円)の投資を行い、国内需要をまかなうだけでなく余剰生産分を輸出へ回す予定である。

 ベトナム鉄鋼業界はこれまで、最大手ベトナム国営企業の一つであるベトナム・スティール・コーポレーションに支配されてきた。ここ数年、新たな非公開企業や外資系企業が、この魅力ある市場に参入してきているが、依然としてベトナム・スティール・コーポレーションがリーダー的役割を果たしている。その他の主な企業としては、ポミナ・スティール(Pomina Steel)、タイグエン・アイアン・アンド・スティール(Thai Nguyen Iron and Steel)、ヴィナ・キョーエイ・スティール(Vina Kyoei Steel)、ホア・ファット・グループ(Hoa Phat Group)などがある。

 ベトナム・スティール・コーポレーションは、ベトナム最大手の鉄鋼製造業者であり、鉄鋼の年間生産能力は250万トン程度ある。

 次に、ポミナ・スティールは1999年創立の有望なベトナム鉄鋼製造業者である。国内でも数少ない近代的鉄鋼製造業者の一つで、現在の生産能力は年間70万トン程度である。新しいプラントを造る計画があり、それが完成すると年産能力はほぼ100万トンになると予想されている。

 タイグエン・アイアン・アンド・スティールはベトナムの総合鉄鋼製造業者であり、生産ラインは鉄鉱石の採掘から鋳鉄や鉄鋼インゴット(金属塊)の製造、さらに圧延までを行う。現在の鉄鋼圧延能力は、年間55万トン程度である。ハノイ、クアンニン、タインホア、ゲアン、ダナンの5つの支店と、ホーチミン市に販売事務所を構え、国内に広く流通網を有する。

 ベトナムの鉄鋼業界は今後も大きな伸びが見込まれる。政府が承認した鉄鋼産業発展計画によると、25年までに鉄鋼インゴット1200万?1500万トン、および鉄鋼製品1900万?2200万トンの生産を目指している。国内業者には鉄鋼製品約50万?70万トンの輸出が期待されている。また、この発展計画の中で特に重要となる個別計画へ重点的に投資が行われる予定である。ハティン製鉄所、ズンクアント製鉄所、ラオカイ製鉄所とタイグエン鉄鋼会社の拡張計画などがそれにあたる。

 高度経済成長が続き、消費拡大が著しいベトナムだけに、日本企業にとっても、今後の鉄鋼業界のさらなる成長から目が離せない。

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【会社概要】ストラテジテック・デシジョン・イニシアティブ(SDI)

中国インド東南アジアを中心とした新興国市場のリサーチとマーケティングに特化している。

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