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2010年11月30日

【新興国に翔ける】インド市場 先駆者利益を狙え

http://www.sankeibiz.jp/macro/news/101130/mcb1011300501002-n1.htm

 経済成長著しいインド。ここ数年の実質経済成長率は9%台と高い。2008年9月のリーマン・ショックに端を発した世界的金融危機の直後こそ6%台に後退したが、それでも5%以上と高い成長率を続けている。

 最近では、日本と経済連携協定(EPA)を締結するなど、中国に続く大国として日本の産業界からも注目が集まる。

 インド市場の最大の魅力は平均年齢の若さだ。日本の現在の平均年齢は44.6歳であり、50年にはさらに少子高齢化が進み3人に1人が高齢者になると見込まれる。インドの現在の平均年齢は25.9歳で、日本より20歳近く若い。中国の35.2歳と比較しても10歳も若いのだ。

 また、日本の人口増加率はマイナス0.242%で、中国もマイナス0.494%と、ともに人口減少社会に突入している。これに対してインドは、1.376%と年間に約1600万人のペースで、しかも若い層が増え続けているのだ。この人口パワーこそが、インド市場の活力源といえよう。

 経済成長の観点からもインドは魅力にあふれる。日本の国内総生産(GDP)は09年が5兆680億ドル(約426兆円)で、50年には6兆6770億ドルと予測されているが、現在1兆2000億ドルのインドは50年には37兆6680億ドルとなり、日本の5倍以上に成長すると見込まれている。

 一方、中国と比較してインドは市場が未成熟との声も少なくない。現在、インドは可処分所得が3万5000ドル以上の富裕層が約800万人(人口比0.6%)で、中国の3000万人(同2%)と比較すると4分の1程度に過ぎない。5000ドル以上3万5000ドル未満の中間層も2.1億人(同18%)と、中国の4.4億人(同33%)と比べると半分以下である。逆に、5000ドル以下の貧困層は9.4億人(同81%)で、中国の8.6億人(同65%)より多い。

 日本企業にとって、現在の中国市場のターゲットは、中位中間層から富裕層である。これらの所得層はすでに、短期でも収益化が図れる市場を形成している。

 現在のインドで同様の層を狙っても、短期での収益化は難しいだろう。しかし、インドの驚異的な人口増加や平均年齢の若さを加味すれば、上位貧困層以上を将来の消費ターゲットに位置づけて、今から中長期の投資をしておくべきだ。静観していると、中国や他のアジア諸国の内需獲得に出遅れたときと同じことの繰り返しになってしまうだろう。

 新興国市場は、中長期の投資が重要であり、インド市場で成果を上げるためには、今から挑む必要がある。インド市場こそ、先駆者利益を目指すべき市場なのだ。

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【会社概要】ストラテジテック・デシジョン・イニシアティブ(SDI)

 中国インド東南アジアを中心とした新興国市場のリサーチとマーケティングに特化している。

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