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2010年7月6日

【新興国に翔ける】とんがる・届ける・整えるで中国人招致

http://www.sankeibiz.jp/econome/news/100706/ecc1007060503010-n1.htm

 著しい成長を見せている中国人の訪日観光客。日本政府は、2016年までに、訪日外国人観光客を2000万人にまで増加させ、そのうち600万人を中国人とする目標を掲げている。09年7月には、一部富裕層に限り、個人観光ビザの発行要件を緩和した。そして10年7月、ついに中間層に当たる人たちにもビザ発給を緩和した。従業員3000人の中国企業社員と家族を含める約1万人の訪日旅行の誘致を成功させ、10月の国慶節に合わせ、訪日するという。経済波及効果は少なく見積もっても数億円規模に上るとのことだ。企業側も中国人観光客の受け入れ準備を着々と進めている。

 三菱UFJニコスは発行総数19億枚を超える中国最大の銀行カード「銀聯(Union Pay)」と提携し、日本での加盟店開拓に乗り出している。銀聯との提携では、三井住友カードが先行しており、日本国内の加盟店は既に1万7000店舗存在する。

 東京の銀座や秋葉原の多くの店が銀聯カードに対応している。大型のバスで乗り付ける中国人観光客が迷うことなく大量のブランド品や家電製品を買っていく姿はもう見慣れた光景となった。今後、各地でも中国人観光客の誘致合戦は激化するだろう。こうした時代において、何が勝敗の鍵を握るのか。重要なのは中国人観光客誘致における「3T」である。

 3Tとは、「とんがる」「届ける」「整える」の略称だ。「とんがる」とは、売りたい商品やサービスが、日本市場でどれだけ“とんがれて”いるのかだ。日本人に相手にされないような商品を中国人に売ろうとしてもそれは無理な話。著しい経済成長を遂げている中国は既に多くのモノであふれかえっている。中国人消費者はそんなに甘くはない。

 これは決して日本でたくさん売れていなければならないのではなく、一部の層でも良いので、とにかく日本でも特徴ある商品やサービスであるのか否かが重要なのだ。

 次に「届ける」であるが、その商品やサービスの情報が中国の消費者にしっかりと届いているかだ。決して中国で売っている必要はない。中国人にとって日本の情報を得る手段は限られており、訪日前の中国人にその情報を伝えられず、日本に来てから伝えたのでは意味がない。

 最後に「整える」だが、訪日中国人相手で、「カード」が使えない場所は論外だ。中国語のできる通訳よりも銀聯カードは重要だ。中国人相手の商売で、VISAやJCBなどだけで頑張るのはまず無理だろう。

 日本の観光立国の実現は、日本全体のグローバル化に大きく貢献する。外需獲得につながる日本企業の中国進出を勢いづかせるに違いない。

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【会社概要】ストラテジテック・デシジョン・イニシアティブ(SDI)

 中国インド東南アジアを中心とした新興国市場のリサーチとマーケティングに特化している。

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