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SDI アジアビジネス速報
2011/10/25発行
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【 アジアビジネス速報 】
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アジアビジネスの最前線
株式会社ASEAN資源開発 宮垣良太
市場価値の高い石炭をインドネシアから世界へ
インドネシアが今、石炭輸出で急成長を遂げようとしている。
日本ではすでに「古い資源」というイメージが強い石炭が、アジアでは急
成長の鍵になっているのだ。
この採掘ビジネスと、急成長するインドネシアビジネスの波に乗るチャン
スが、今ここにある。
-アジアで注目を集める「黒いダイヤ」
石炭に対して日本人が抱くイメージは、古い時代の資源であり、すでに市
場価値が低いというものではないだろうか。先進諸国では、より熱効率の
高い石油へとエネルギーの主力が切り替わってから長い。特に日本は発電
事業でも脱石炭の志向が強く、原子力発電の割合を増やし、火力発電でも
ガスなどをエネルギー源としたものを増やしてきた。
しかし、中国やインドといった現在急成長中のアジア諸国へと目を向ける
と事情は一変する。電力事情がまだ安定しきっていない各国では、すでに
完成された技術であり、短期間に運転開始できる石炭による火力発電が主
力だ。国の成長とともに必要な電力は増大し、これに対応するため発電所
は次々と設置されている。当然、燃料となる石炭の需要も急増している状
態にある。日本では過去の言葉となった「黒いダイヤ」が、アジアではま
だ生きているのだ。
-世界の目はインドネシアの炭鉱へ
現在、世界の石炭市場でアジア諸国への注目が高まっている。世界最大の
採掘量を誇るのはオーストラリアだが、次世代の鉱区としてモンゴルが注
目されたことは記憶に新しい。残念ながら内陸地であるモンゴルは石炭を
輸出するために長大な列車運送が必要であり、そのルートが水害にあった
ことから計画は頓挫しているが、各国の投資家がこの鉱区で1 兆円規模で
の開発を行おうとしていたのは事実だ。
次に注目されたのが、海路での輸出がしやすいインドネシアだ。鉱脈の規
模的にはオーストラリアにはかなわないが、それを採掘するためのコスト
が違う。大卒初任給が1 万円程度という人件費の低さと、国民の52%が30
歳以下という人口構成により、良質な労働力を安価に確保できるのがイン
ドネシアの大きな魅力となっている。
すでにジャワ島では炭鉱ビジネスが広がりを見せており、インドネシアの
長者番付に入っている14人のうち、実に6人が石炭ビジネスで財を成した
「石炭王」だ。
石炭の市場価格はリーマン・ショックの影響から脱した2009年頃から、ア
ジア諸国の成長とともに再び高騰してきている。今後さらにこれを加速さ
せそうな要因が、世界的に高まっている原発見直しの気運だ。日本では海
外向けにCO2排出量を抑える石炭燃焼技術「クリーンコール」の研究を進
めており、これが再注目されそうな気配がある。石炭は今後、ますます必
要とされる資源なのだ。
-カリマンタンの新鉱脈に日本資金を投入
企業の規模自体はまだ小さいながらも、インドネシアでの石炭採掘に携わ
っているのが株式会社ASEAN 資源開発だ。同社は特にカリマンタン(ボル
ネオ島)での採掘を手がけている。
インドネシアでの採掘といえば、前述のようにジャワ島が挙げられる。現
在ジャワ島付近は急速に都市化が進んでおり、日本からも直行便が出るよ
うになった。一方、東カリマンタン州バリックパパンのセピンガン国際空
港から車で5時間ほど移動した場所に位置する同社の鉱区は、未だ開発中
の地域だ。
実はASEAN資源開発の代表取締役社長は、過去に石油開発会社で大規模原
油開発事業を手がけた経験も持っている人物。そこで培った多彩なノウハ
ウと幅広い人脈が、インドネシアにおける石炭ビジネスにも十二分に発揮
されている。
さらに、現地の国民性も同社の事業に追い風となった。インドネシアが独
立した際に日本の助力があった歴史的経緯から、同国は比較的親日国家だ
と言われていることに加え、若い国だけに人と人とのつながりを重視する
気風がある。ASEAN 資源開発が他社に先駆けてカリマンタンという土地で
石炭ビジネスを開始できたのは、こうしたバックグラウンドも大きな要因
なのだ。
同社ではこれを受けて採掘ビジネスに着手。事業の目標として、大手資源
ビジネス企業ではできないような、地元密着型のビジネスを掲げている。
「利益を日本に持ち帰るだけでなく、インドネシアに還元したいと考えて
います。雇用促進はもちろん、教育などにも力を入れたいですね」と、
ASEAN資源開発の宮垣良太氏は語る。
-今後3年が低リスクで収益を上げられる鍵
ASEAN資源開発では採掘権を購入し資金を投入するが、実際の採掘は現地
の専門業者に委託している。現地で実績がある県直轄の業者が採掘にあた
るため、人員調達や技術指導の手間もない。業務範囲は石炭を河川付近に
ある貯炭場に運ぶところまでで、その後の輸送については別事業者の担当
だ。
「直接販売をすればさらに利益は出るのですが、海難や海賊など輸送はも
っとも危険な部分です。リスクテイクしないことを優先しています。収益
は現地企業と折半ですが、それでも十分な利益が出ます」と宮垣氏は語る
。
リスクテイクをしないという考え方は、今を選んでインドネシアに投資す
ることにも反映されている。インドネシアは長く不安定な情勢にあったが
、2004年に選出されたユドヨノ大統領が就任したことで現在は比較的安定
した情勢にある。
「ユドヨノ大統領は、元資源開発の大臣をしていた人物。そのため、現在
国策として資源開発に注力しています。彼の任期である2014年まではこの
体制が続くことがわかっていますから、今がチャンスなのです」と宮垣氏
は語る。現在出資を募っているファンドも3 年間を期限としており、安定
したユドヨノ大統領の任期中に回収を済ませられるのがポイントだ。
「モンゴルの炭鉱が再注目されたとしても、調査が終わり実際にビジネス
として成立するまでには3年程度かかると予測されます。つまり今後3年は
インドネシアの石炭ビジネスがもっとも安定的に収益を上げられる時期だ
と考えられるのです」と宮垣氏は力強く語った。
-ファンド& 資本投入で成長に参加するチャンス
現在着手している第1鉱区に続いて、次々と出資希望の鉱区が出てきてい
る。すでに新たな資源としてニッケル採掘の話も出るなどオファーが相次
いでいるため、当初の事業計画に大幅な修正が加えられている。
「現地には全体的に開発を進めて欲しい、同時進行して欲しいという意向
があります。そのための資金調達を現在行っているところです。ファンド
への参加とともに、ASEAN資源開発への出資も募っています。インドネシ
ア開発や石炭採掘に興味のある企業には、ぜひ注目していただきたいです
ね」と宮垣氏は語る。
さらに資源採掘後のビジョンもある。それは採掘後の現場を埋め戻しての
緑化計画だ。日本で紙幣の原料としても採用されているアバカ(マニラ麻
)の栽培を行う。
「手がかからずに、わずか半年程度で成長する植物です。インドネシアの
民芸品材料にもなっており、十分な広さで栽培できれば、これもビジネス
になります。資源から農業へというのも世界的な投資のトレンドに従って
います」と宮垣氏。
また、現地法人をたてて地元密着のビジネスを展開したという実績が次に
つながるのも大きい。「現地で何かをしようとした時、非常に良い足がか
りになります。また人材ビジネスにも有効ですね。少子高齢化の日本に対
して、インドネシアは若年層が非常に多い。インドネシア女性を日本で教
育して介護人材とする計画もありますが、現地法人があることでそうした
動きもしやすいのです。日本とインドネシアは互いに補完しあえる関係に
あると考えています」と、宮垣氏はインドネシアビジネスの展望を語った
。
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