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2011年4月21日 SDI アジアビジネス速報

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          SDI アジアビジネス速報
2011/4/21発行
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(第59回・2011年4月19日フジサンケイビジネスアイ 朝刊より)


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【 アジアビジネス速報 】
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アジアビジネスの先駆者に聞け!


株式会社トンボ楽器製作所 真野泰治


サポーターとともに演奏の楽しみや文化を創造
匠の技が世界に響くハーモニカの専門メーカー


―演奏者と創り上げるハーモニカ文化


1902年に創業した株式会社トンボ楽器製作所は、ハーモニカとアコーディ
オンの専門メーカーとして日本でもっとも古い歴史を持つ企業だ。その高
品位な製品には長年培ってきたノウハウと匠の技が十二分に活かされてお
り、特にハーモニカは国内外を問わず世界中のトップアーティストが愛用
。日本人ではハーモニカ奏者の仲村哲也をはじめ、シンガーソングライタ
ーの長渕剛、フォークデュオ「ゆず」の岩沢厚治などが広く知られている

トンボ楽器製作所 会長の真野泰治氏は、同社の特徴について「ハーモニ
カを演奏する方は、弊社にとって大切なお客様であると同時に、より身近
な“サポーター”といえます。単なるモノ作りではなく、常に演奏者と一
体になって文化自体を創り上げていくのが目的です。つまり、皆さんがよ
り楽しく演奏できるための取り組みを“ソフトウェア”だとすれば、まず
ソフトウェア開発を行った上で、そのニーズに応じたハーモニカという名
の“ハードウェア”を製造する、といった観点ですね」と語る。
こうした同社のポリシーは、当時2代目社長を務めていた真野氏の父親が、
1927年に「全日本ハーモニカ連盟」を設立した頃から変わらず受け継がれ
ている。全国の有力なハーモニカ愛好者が集う同連盟では、楽譜や雑誌の
出版に加えて全国の活動状況報告、コンテストの主催、編曲などさまざま
な取り組みを実施。日本におけるハーモニカの普及に大きく貢献してきた

全日本ハーモニカ連盟の特徴は、トンボ楽器製作所の宣伝ではなく、あく
までもハーモニカという文化自体の成熟を図るために設立された点にある
。現在は真野氏が会長を務めているが、この活動にはできる限り業界全体
の意見を採り入れることが必要不可欠。そこで、同連盟は愛用メーカーを
限定しない“超党派”のメンバーで構成されており、実際に理事の中には
トンボ楽器製作所以外の製品を使っている方もいるそうだ。
「プロの方はもちろんいますが、ハーモニカは基本的に大衆楽器、つまり
アマチュアでも気負うことなく演奏家になれるのが魅力です。教室に通っ
て正式なカリキュラムを受けたり、教本や誰かの演奏を参考に“自在流”
を追究したりと、アプローチ方法はまさに千差万別。とにかく演奏を楽し
んでもらうことが一番重要なので、ハーモニカ合宿やコンテストなどを通
じて皆さんと一緒に業界を盛り上げています」と、真野氏はハーモニカの
魅力を語った。
全日本ハーモニカ連盟の取り組みは現在、世界規模にまで拡大している。
1996年からはアジア諸国のハーモニカ関連団体と協力し、2年おきに「ア
ジア太平洋ハーモニカ大会」を開催。2002年に神奈川県厚木市で行われた
第4回大会には、6日間で延べ2万人もの来場者が会場につめかけたという。


―中国工場の設立で若い労働力を獲得


トンボ楽器製作所が中国へ進出した理由について、真野氏は当時の様子を
振り返りながら「進出当初はアコーディオン工場との取引をメインに考え
ていました。日中国交正常化から2年が経過した1974年に中国を訪れ、現
地のアコーディオン工場と委託生産で提携したのが始まりです」と語る。
しかし数年が経過した頃、日本国内のハーモニカ工場が慢性的な高齢化と
人手不足に陥ってしまう。この問題を打開すべく、若い労働力の獲得を求
めて中国への進出拡大が行われた。
「現地工場に製作を委託する方法もありましたが、これではどうしても日
本と同レベルの品質が維持できません。日本人が管理する必要性を感じ、
それならば自分たちで工場を作ろうという結論に達したんです。まず最初
は部品だけを中国で生産し、日本で組み上げる手法を採用しました」と語
る真野氏。このような経緯から、同社は1987年に現地企業と合弁会社の天
津通宝楽器有限公司を設立し、中国でのハーモニカ生産がスタートしたの
である。
当時は日中合弁会社の出資比率に大きな制限が設けられていたほか、日本
から見れば当たり前の8時間労働に関して労働協約を締結する必要がある
など、共産主義の影響が色濃く出ていたという。そんな中、日本人の働く
姿に影響を受けた現地スタッフが実力をつけ、現在では部品だけでなく低
価格な製品や現地向けの製品を、中国工場で一貫生産できるまでに至って
いるそうだ。
「最近では中国の人件費が高騰しており、中には日本で製造した方が安い
ケースも出てきました。今後は製品の特性や要求されるクオリティによっ
て、中国と国内工場を使い分けることが重要になるでしょう」と、真野氏
は環境変化に伴う今後の方針を語った。


―中国はモノ作りの場所から大きな可能性を持つ市場へ


海外進出というと、どうしても総合的な管理ができる人材を現地に派遣す
る企業が多い。しかし、トンボ楽器製作所ではまず最初に品質の向上と安
定を図るべく、日本国内で班長クラスの人材を優先的に派遣したのである
。班長クラスの人材が選ばれたのは、現場のことを熟知していると同時に
、自身も高度な技術で製品作りが行えるため。
「中国人は基本的に器用なので、口で説明するより実際にやってみせた方
が早くて確実なスキルアップが望めます。また、現地スタッフが『この人
はすごい技術を持っている』という尊敬の念を持ち、自然と現場の統制が
取りやすくなるのもメリットですね」と、真野氏は中国工場進出時のポイ
ントを語る。日本と同じ水準の作業ができなければ次の工程へ送らせない
といった徹底ぶりも、現場を管理するリーダーの力があればこそ。こうし
て同社は、中国工場においても日本と同等のクオリティで製造ができるシ
ステムを築いていったのである。
さらに「最近の電気楽器と違い、ハーモニカやアコーディオンなどのアコ
ースティック楽器は一つ一つの細かな作業、精度の積み重ねが大切です。
ほんのわずかな調整だけでも音が大きく変わるので、職人を育成するのが
大変ですね。そうした観点から、弊社では給与面を含めた公正な人事管理
を常に心掛けているほか、誰かが入院すればすぐにお見舞いへ駆けつけた
り、仕事以外の部分でも相談に乗ったりと、ある意味で人間臭い部分も大
切にしています」と、職人の腕が問われる業界ならではのポイントを語る
真野氏。
人件費が高騰してきた中国では、働く側にも企業を選ぶ余裕が出てきたと
いえる。少しでも労働条件の良い企業があればすぐに辞めてしまうため、
彼らから「この会社でずっと働きたい」と思われるような基盤作りが重要
というわけだ。
「中国へ進出した当初は人手不足の解消を目的としていましたが、現地の
急速な経済成長や円高などで状況が変わりつつあります。そこで今後は中
国を単なる“モノ作りの場所”ではなく、現地工場のアドバンテージが活
きる“大きな可能性を持つ市場”として捉えることが重要になるでしょう
。同時に、中国でも日本と同じようにハーモニカの楽しさを伝える“ソフ
トウェア”の充実を図りたいですね」と、中国市場の拡大に向けた情熱を
語る真野氏。
メーカーという枠を超えて、ハーモニカの魅力を伝えるトンボ楽器製作所
。演奏者と一体になって生み出されるハーモニカ文化、そして職人の技が
生み出す美しい音色は、今後も世界中の人々に安らぎと感動を与え続ける
だろう。
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※記事提供:株式会社ブレインワークス:Sailing Master
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