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2005年6月SDI中国ビジネス事情(北京)

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SDI 中国ビジネス事情(北京篇)
       2005/6/29発行
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【企業レポート】

・北京陸通印刷有限公司

九〇年代半ば、投資ブームに浮かれて進出し、その後ほうほうの体で撤退して
いった中小企業は多いが、「北京陸通印刷」は確かな足取りで業績を伸ばし一
一周年を迎えた。対前年比二〇数パーセント増という業績の伸びは、成長が頭
打ちとなって久しい日本の印刷業界からみて驚異的な数値であるはず。〇三年
には上海にも法人設立。粘着ラベル印刷市場の潜在需要を見込んで、さらなる
事業規模拡大を目指す。今後の展開について董事長・越智博通氏に聞いた。

・確かな「相場勘」に事欠く日本人

「経営を軌道に乗せられたのは、人件費を含めて運転コストを絞り込めたこと
も大きいのでは??」
北京陸通印刷の躍進の背景を董事長・越智博通氏は淡々とした表情で説明する。
たしかに本場仕込みという氏の中国語は通訳など一切必要としない「実戦」レ
ベル。また、出勤や市内の顧客回りにはトップ自ら車を運転。お抱え運転手も
必要ないわけだ。

やがて人民元が切り上げられればメイド・イン・チャイナの価格優勢は失われ
る。生産拠点としてではなく、中国市場に挑もうするならば投資資金と運転コ
ストをいかに圧縮するかに知恵を絞らねばならない。ところが、(グローバル
な視野に立った市場戦略を展開する大企業は別として)日本からの派遣者を何
人も抱え、高コストの水ぶくれ体質を改善できない中小企業が数多いのではな
いか。「これでは苦戦するだけ」と越智氏は語る。
「日本人が確かな『相場勘』を持っていないことも問題」と越智氏。飲み屋で
平気で数百元のチップを支払う感覚は妥当なものか。現地の物価の実勢に外れ
たことをしていたら、あらゆる局面で日本人だけが割りを食うことにならない
か。台湾人や韓国人はもっと「相場勘」に長けているはず??。越智氏の憂慮は、
中国で生活する日本人すべてに向けられているようだ。

・弁会社の失敗、そして独資で再挑戦

中国における粘着ラベル印刷の潜在需要にいち早く着目し、越智氏が「北京陸
通印刷」を立ち上げたのは一一年前、四四歳の時である。
中国とは早くから縁はあった。サラリーマン時代、日中国交回復がなされて間
もない七五年、上海へ初出張。一途に海外畑を歩み、八〇年代半ばには北京駐
在も経験している。その後、八八年に独立、日本で法人を立ち上げる。機が熟
したと判断するや、九三年河北省に中古印刷機のオーバーホール、メンテ・修
理を業務とする合弁公司を立ち上げるがこれは失敗。翌年、捲土重来とばかり
外資独資での企業設立を試みる。「制限業種」としての規定や、当時の資本金
の下限枠(五〇万ドル)の問題も提携企業(韓国資本)の支持をとりつけなが
らクリアし、九四年末に開業の認可をとりつけた。なお、経営権は一〇〇%越
智氏側で握っている。
二年前、「ガイアの夜明け」(テレビ東京)という番組で、「日本を捨てた男
」として越智氏は紹介されたが、「別に日本を捨てたわけではない」と苦笑い
する。「たまたま時代の流れに乗って、事業の舞台が中国となっただけ」「日
本国内の移動と時間的には大同小異」と本人の答えは素っ気ない。「越智」と
いう姓は先祖をたどれば室町・戦国時代の村上水軍に行き着くという。時機を
いかに投ずるかに長け、多忙な移動生活も厭わないバイタリティーは、意外と
こんな氏の血筋とも関係しているのかも知れない。現在、週の前半を北京、後
半を上海という東奔西走の日々を送る。

・企業運営はあくまで「正攻法」で臨む

ラベル印刷一枚あたりの売上げにしたら「分」単位の価格にまで行き着くのだ
から、どちらかといえば「薄利」を積み上げていくようなビジネス。しかし、
「粘着ラベルは製品を構成する一つの『部品』」(越智氏)という視野に立て
ば、消費財の増加分がまるまる潜在需要だ。人口一三億がもたらす市場はすこ
ぶる大きな規模である。
陸通印刷の工場はCBDエリアから首都空港方面に三〇分ほど車を走らせたエ
リアにある。工場内では一〇台ほどの日本製印刷機がフル稼働し、巷でよく目
にする薬品や電器製品、食料品等のラベルが次々に印刷されている。一方でラ
ベルのデザイン、製版、型製作のための作業室も配置され、「職人芸」の領域
がこの業界には依然として存在することも窺い知れる。
もちろん、はがれにくい、温度差に耐えられる等々の品質管理は「職人技」で
はなく、企業としての技術ノウハウや経営マネジメントの運用がものをいう。
越智氏がこだわるのは「正攻法」に基づいた企業運営である。小手先の細工は
不要、目先の利益を求めても長続きはしないというのが氏の考えだ。
法令や制度に対するコンプライアンスは無論のこと、顧客取引上、ISO9000シ
リーズやUL認定の取得、あるいは「環境保全」をテーマに掲げたISO14000シ
リーズへの対応が要件となることも多いという。「地球にやさしい」企業であ
るべく、カドミウムや六価クロム等の有害物質は完全シャットアウト。仕入れ
・仕出しすべてが環境に無害であるかのチェックに余念がない。

・目標は公司の集団化、そして株式上場

人材マネジメントにもまた課題がつきまとう。社員の「能天気な」行動によっ
て情報漏洩や技術の外部流出につながりかねないというリスクは常に存在する
という。什器備品の経費でも公私混同した請求を受けることがあり、清算用の
台帳を各自用意させるなど細かい措置を取らざるを得ない。「人員の考課には
工夫をこらした。幹部人材も育ってきた。しかし、社員全体のレベル向上が課
題。企業人としての確かなマインドを持ってもらうためのトレーニングが必要
だ。それに工場内はもっとクリーンな環境にしないと??」(越智氏)。

現在、顧客の内訳は日系企業六割、中国企業四割。でき得れば韓国、欧米企業
をターゲットにした営業展開をしていけたらと抱負を語る越智氏だが、むしろ
拠点拡大に向けた展開のほうが先になるかも知れない。〇三年に「上海陸通印
刷有限公司」を設立したのに続き、長江デルタにあと一拠点、天津エリアにも
一拠点という青写真を描いている。「近い将来、公司を集団化して株式上場、
ひいては業界ナンバーワンを目指したい」と熱く語る越智氏はこう断言する。
「トップとして必要なのはスタッフに夢を語れることです」??。

北京陸通印刷有限公司
北京市朝陽区南皋草場地126号 100015
電話:(010)6438-3420 FAX:(010)6438-3418
上海陸通印刷有限公司
上海市閔行区浦星路 浦江工業園区聯達路363号 201112
電話:(021)5431-1240 FAX:(021)5431-1214
URL:http://www.lutongprint.com/

※記事提供:上海漫歩創媒広告有限公司/WALKER CHINA
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